赤ちゃんの関節はとても柔らかく脱臼しやすい。なかでも股関節を脱臼することが問題視されいます。近年ではその発生数は減少傾向ですが、そのことが逆にご家族が赤ちゃんの異変に気づきにくくなってしまったり医師による見落としを招いたりするジレンマに陥っています。脱臼時の症状や予防法を一緒に学んでいきましょう。
正常な姿勢
赤ちゃんの両足は正常な状態だとM字に足を開いた「カエルのかっこう」をしている事が自然です。↓こんな感じ
脱臼しやすい姿勢やタイミング
- おむつ交換の際、必要以上に足を真っすぐ伸ばしておしりを拭いている
- 冬場に沢山衣服を着せていることで「カエル足」ができなくなっている
- 抱っこした時、足が伸びるような体勢で抱っこしている
脱臼の危険が高まる要因としては日常の色々なタイミングで「カエル足」が真っすぐに伸びて固定されてしまうこと、これにつきます。
脱臼時の変化
- 左右で股関節の開き具合が大きく違う
- 足の長さが違う。または左右非対称に見える
- 左右で太ももや足の付け根のシワの数が違う(多い側が脱臼している可能性あり)
- 万が一脱臼していても痛みを訴えることが少ない(泣かない)
予防するには
おむつ交換時
お母さんの片手で赤ちゃん両足首を保持し、お臍の方へ優しく持ち上げましょう。
意識して膝・股関節を曲げるような姿勢を取らせることが大切です。
すばやくオムツを交換して自然な体勢へ。
衣服
新生児用の洋服はおむつ交換がしやすいように脚部にボタンがついていて開閉でいるデザインになっているものが多いです。冬場でたくさん着込んでいる場合でもボタンをはずしておいて足の可動域を狭めないようにしましょう。自由に足をバタバタできる状態にしてあげることが重要です。
足がむき出しで冷えているようでしたらタオルケットを下半身に掛けてあげることで十分に保温効果は得られると思います。
抱っこする時はコアラ抱っこ推奨
М字開脚状態でお母さんにしがみつくような体勢の抱っこ(縦抱き)をコアラ抱っこといいます。赤ちゃんの自然な姿勢のまま抱っこできるので股関節脱臼のリスクを軽減することができると日本小児科学会も推奨しています
横向き抱っこ
足が真っすぐに伸びがちですので脱臼に気を付けて。
足の間にお母さんの腕を入れ、お尻全体~背中を包み込むように手のひらもしっかり開いて抱っこしてあげましょう。
まとめ
脱臼に関する統計では冬の寒い時期に生まれた女児が有意に発症率が高いことも言われているそう。
女児は男児に比べて関節が柔らかく、さらに上述した衣服を多く着る必要のある季節に生まれたことが影響しているが原因と考えられているとのこと。
健診で小児科病院に受診した際は医師に「この子は脱臼していませんか?」と念を押して、慎重に診察していただくことも見逃しを防ぐ有効な手段になるでしょう。
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