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犬の肥満を解消させるには食事制限しかない!2つの理由を獣医が解説

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犬や猫の肥満の原因は様々です。

しかしダイエット方法はほぼ一つしかありません。

 

この記事では臨床経験12年の獣医師である私が食事療法を中心とした効果的な肥満解消法や動物が肥満になった時のデメリット・続発する病気について解説します 。

本日の大切なポイント
  • 犬の肥満は人間と同じく万病のもとになる
  • 犬は運動して(カロリーを消費して)ダイエットすることができない
  • 犬のダイエット、大黒柱は摂取カロリーを抑えること
  • 犬のダイエットを達成するには食事コントロールが最も重要

食事制限しかない理由

食事療法の利点

肥満の治療としては最も基本で一般的な方法です。

効率よく摂取カロリーを減らすことが肥満解消の近道になるからです。

フードの量を少なくすればするほど素早く減量はできますが、そこには落とし穴(デメリット)があることを認識しなければなりません。

  • 筋組織の喪失量も大きくなる
  • ビタミンやタンパク質など生命活動に必要な栄養素まで不足する
  • 空腹感が満たされない(ストレスや問題行動の原因になり得る)

 

上記デメリットをクリアしつつ効果的に減量するために広く利用されているのが「減量用療法食」です。「低脂肪高繊維」に調整されていることが特徴です。

 

脂肪はタンパク質や炭水化物と比較してカロリー含有量が多く、また体脂肪に変換されやすい特徴があります。そのためフード内の脂肪の割合が少ないほうが肥満になりにくいということになります

 

食物繊維は食物のボリュームを増加させる効果があり、満腹感を与えることで過度の摂食を抑える効果が期待できます。

 

もしあなたの愛犬が肥満になってしまい食事療法でダイエットをさせてあげたいと考えたとき、上記のように各種栄養素の適切なバランスを維持した減量用ご飯を手作りすることはとても現実的ではありません。

 

そんなワンちゃんや飼い主さんのために減量を目的としたペットフードをご紹介したいと思います。

これらダイエット用療法食を用いることで適切な給与量さえ守れば無理なく健康的に体重を落とすことが期待できます。

 

満腹感サポート ドライ|犬用製品|食事療法食 その他|プレミアムペットフードのROYAL CANIN<ロイヤルカナン>

 

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満腹感サポート スペシャル ドライ|犬用製品|食事療法食 その他|プレミアムペットフードのROYAL CANIN<ロイヤルカナン>

 

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 この2製品の違いは満腹感サポートスぺシャルの方が「食いつきがいい(おいしい)」「粒が小さい(食べやすい)」ことと「pHケア」と言って尿石症の予防や維持にも効果があることが挙げられます。その他の組成については大きな違いはないですよ。

 

もう一つはヒルズさんの製品

ヒルズのプリスクリプション・ダイエット™(特別療法食) メタボリックス™ 小粒 チキン ドライ

www.hills.co.jp

愛犬の嗜好性(そのフードに対する食いつきのよさ好き嫌い)はまちまちですので口にあう製品を選んであげることが大切です

運動療法はシンプルに不向きである

消費カロリーを高めるための唯一の方法です。

ただし、犬に関して具体的な運動方法や実際の運動量ごとの消費カロリーを詳細に検討された学術論文はとても少ないのが現状です。

さらに犬は自ら能動的にダイエットエクササイズが出来ません。

必ず飼い主さん同伴です。これはデメリットです。

犬に運動させようと思ったらあなたも一緒に運動する必要があるんです。

※飼い主さん自身もダイエットする必要性があるのであれば逆に利点(メリット)になるのかもしれませんね

さらにジレンマなのが肥満が原因かどうかは別として既に呼吸器・循環器・運動器疾患を抱えている動物は、この運動療法を取り入れるのがさらに難しくなります。

 

 

ところで肥満とは

肥満とは体脂肪が過剰に蓄積した状態と形容されます。

都市部で生活する犬のおよそ1/3が肥満傾向にあるという統計もあるそうで…。

単純に摂取カロリーが消費カロリーを上回ることで体重が増えていきます。

 

摂取カロリー>消費カロリー → 太る

摂取カロリー<消費カロリー →やせる

 

毎日毎日好きなだけフード(餌)を与えられ、さらに15時のおやつまで(なかには夜食まで…!)しっかりといただいている犬(シンプルに表現するなら「慢性的に食べ過ぎている犬」)は、そうでない犬に比べて寿命が短縮することが認められているそうですよ。

 

1日でも長くあなたの愛犬と楽しく健康的に生活したいのであれば一刻も早くダイエットに励む必要があるかもしれません。

 

 

肥満と疾患

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肥満の評価法

一般的な評価法は視診(見た目)、触診(触った目)によりランク分けする「ボディコンディションスコア(BCS)」が便利です。

改めてあなたの愛犬の肥満度を客観的に見つめなおしてみましょう。

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petful-life.jp

肥満動物で多い病気

肥満傾向になると純粋な寿命の短縮だけでなく様々な疾患に罹患するリスクが増加します。気管虚脱、短頭種気道症候群に代表される呼吸器疾患、循環器疾患、膵炎、糖尿病、脂肪肝、尿路結石などが挙げられます。また椎間板ヘルニアや関節痛など運動器疾患も悪化させることは想像に難くないですね。

 

結論

犬は自らコンビニに行って買い食いをしたり、夜中にお湯を沸かしてカップラーメンを食べたりは絶対にしません。

ご飯やオヤツを無計画に与えていたり、人間の食べるものを毎日のように与えていたりしませんか???

犬の肥満は飼い主であるあなたが引き起こしてしまっている可能性があります。

犬は運動して痩せることがとても難しく、おのずと食事コントロールが必要になってくる。

愛犬の健康を第一に考えてあげるのであれば

今日から健康的にダイエットを始めてみましょう

 

肥満だと肘や膝など関節を痛めることにもなります

 

www.touri0731.com